お疲れ様です。労災系ブロガーめかヴです。
最近はTwitterでもちょくちょく触れていますが、先端分野の自学自習を行なったり、企業から採用選考のスカウトが来たり、着々と社会復帰の準備を進めているところです。
そんな中、就労移行支援経由で、障害者雇用の現状について情報を得ましたので、記事にしたいと思います。
障害者雇用は変わってきている 〜単純労働から部門別採用へ〜
一昔前までは、障害者雇用というと、障害者へ特別な配慮する代わりに、最低時給(またはそれに近い賃金)で、単純な労働(データ入力や倉庫作業)を任せる、といったケースが多く、そのようなイメージが強いかと思います。私もそう思っていました。
そして企業からすれば、安い労働力を手に入れつつ、世間に対して障害者に配慮していますアピールができる。
しかし、最近はご存知の通り、一般企業でも、スキルを持った人材不足が慢性的な社会的な問題となっています。
それを受けてか、障害者求人においても、ある程度のスキルや社会経験を持った人材、あるいはポテンシャルのある人材を、育成し、障害を持つ方の能力や個性を活かせる仕事に配置しよう、という機運が高まっています。
また、企業にとって、障害者の法定雇用率は2.3%であり、何とかノルマをクリアすべく、障害者を積極採用しているという話もちょくちょく聞きますが、会社だって、ただ単に数字をクリアするために障害者を雇うよりは、職場の戦力になってくれた方が絶対に良いはずです。
夕方のニュース特集で、コミュニケーションが苦手な発達障害の方を、ITエンジニアに配置した例を見たことがありますが、まさにそんな感じです。
それでは、そのような個人の特性に合った障害者雇用の求人は、どこで探せば良いでしょうか?
注意!ハローワークには専門的な求人は無さそう
障害者求人や、失業中の方が失業手当を受け取る上でお世話になるハローワークでは、障害者向け求人も掲載しているのですが、やはりハローワークは旧態依然としているというか、少なくとも記事執筆時点では、昨今の障害者雇用の変化の波に乗れていないというのが率直な印象です。したがって、個人の特性に合わせた優良求人というのは、まず見つかりません。
ハローワークで見つかる障害者向け求人は、データ入力、電話対応といった事務作業、軽作業になってしまいます。
補足:まれに外資系企業の障害者求人など、金銭面の待遇が良い障害者求人も無くはないですが、当然、高倍率が予想されます
個人的な意見も入ってしまいますが、何らかの事情により就労から離れてしまった方にとっては、自己肯定感を取り戻す意味でも、自分の得意分野を仕事に繋げる方が、精神衛生的にも有意義だと思います。場合によっては、新たなスキルを学び直して身につけるのも有効だと思います。
スキルの学び直しとして、「就労移行支援事業所」を利用するのも良いと思います。
例えば、こういう所です👇
また、私が通っている就労移行支援のスタッフから伺ったお話ですが、ハローワークの障害者求人で、年収400万円を超える求人は、ほぼゼロだそうです。
それでは、障害を持った方が、自分に合った求人を見つけやすい媒体を、いくつか紹介していきます。
障害者向け求人サイト
1.クローバーナビ
まずは、有名どころの「クローバーナビ」を紹介します。
ハローワークや、就労移行支援事業所などにも、冊子が置いてあることが多いので、目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
ちなみに、Webサイトから会員登録して、冊子の送付を希望すると、四半期ごとに無料で冊子を送ってくれます。無料です。
障害の内容、新卒・中途を問わず、様々な求人を取り扱っています。
また、実際に障害を抱えながら働いている方々のインタビューも多数掲載されているので、参考になったり、勇気をもらえる場面も多いのではないでしょうか。
2.転職エージェントを使ってみる
最近は、障害者求人に特化した転職エージェントも増えてきています。
中には非公開求人や、ハイクラス求人を取り扱っていることをアピールした転職エージェントもあります。
利用するサービスやエージェントさんの質に多少のばらつきはあるかもしれませんが、登録したり、エージェントさんとお話ししたり、利用するだけならタダですので、自らの可能性を広げるためにも、検討する価値はあると思います。
プロと一緒にする転職活動!障害者の就・転職ならアットジーピー【atGP】3.いっそのこと、一般枠で就職活動する
障害を持つ方も、それが第三者にとって分かりやすい障害(たとえば、身体や視覚・聴覚)であれば、共に働く方々も、どのような配慮が必要かが分かりやすいと思います。
しかし、精神障害の方は、外見的にどこに問題があるのか分からず、また、何がきっかけで体調が悪化するのかも分からないので、障害者雇用でも敬遠されがちな印象があります。(実際、クローバーナビの冊子に載っている求人でも、精神障害者の採用実績のある企業は約6割といったところで、正社員の求人となると、さらに限られます)
なので、自分がどういった環境に弱いのか、どのような状況でストレスを感じるのか、それに対してどのように対処すべきか、という、自己理解を行うという前提ですが、より良い条件の求人を求めて、一般枠で、転職サイトなりエージェントなりを活用して社会復帰を行うのも、選択肢としてはありだと思います。
障害を持っていることを隠す、いわゆる、クローズでの就活というものです
先の方でも述べましたが、どこの企業も慢性的な人手不足なので、案外登録したらオファーが来る、なんてこともあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
私も、就労移行支援に通い始めて半年くらい経ち、日頃の生活を自信もつき始めて、企業からスカウトも来るようになって、社会復帰に対して前向きになり始めたので、今回のような記事を書いてみました。
同じ境遇の方が、もしいらっしゃいましたら、参考になれば幸いです。
2022/10/13追記
今日は、ハイクラス障害者転職エージェントさんと、面談しました。
— 労災系ブロガーめかヴ@ブログで労災申請の手順を解説中 (@Rosai_Mekav) September 30, 2022
そもそも狭き門であるのと、契約社員スタートが9割と言うのが実情ですが、自己理解をしっかり行えば、不可能ではないと思いました。
オープンポジションで書類選考を行い、マッチングした部署で面接するのが一般的らしいです。
障害者雇用の転職エージェントさんと面談したところ、企業側はとにかく「障害の状況、対処法」「配慮事項」について、過剰なくらい気にするそうです。
私の場合はエージェントさんから、フォーマット自由の「障害に関するチェックシート」(就労移行支援事業所がよく用意している書類)の提出と、主治医の意見を伺うように求められました。
主治医の意見は、「残業は月何時間までならOKか」「出張は問題ないか」「その他、配慮事項は何か」というのを、可能な限り詳しく聞いてきて欲しい、とも言われました。
[2022/10/29追記]
私の主治医に意見を伺ったところ、以下のような職場は避けるべきとの事でした。(あくまで私個人のケースです)
・いきなりの長時間労働(月60時間とか)
・求人内容の記載と明らかに実態が異なる求人
とは言え、最近は精神科医側のルールで、患者さんに対して就労条件を指示することはできないそうなので、患者本人が働ける職場だと思うかどうかが大事だそうです。(残業時間や、出張・夜勤の有無なども、本人が判断した上で問題なければ可という事です)
まずは、一般雇用にせよ障がい者雇用にしろ、求人内容に虚偽の記載が無い誠実な企業である、という事が、1つ重視すべきポイントになりそうです。
ちょっと社会復帰するのも、これだけハードルが高いのか…と感じてしまいました💦
また、障がい者枠で企業が欲しがる人材の優先順位は、こんな感じだそうです。(数字が小さいほど、魅力的な人材)
- 体調が安定していて、ハイスキルな人材
- 体調が安定していて、特にスキルのない人材
- スキルはあっても、体調が安定していない人材
社会復帰のためには、自身の健康が最優先のようですね。
【2023/1/14追記】
この記事を書いた後色々あって、2023年の初旬から、外資系企業に再就職して働いています。
海外の企業の方が、日本よりもダイバーシティ(多様性)を尊重するので、もし障害者枠の求人があれば、チャレンジしてみるのも選択肢の一つに入ってくるかと思います。