違法な時間外労働 全国1万か所以上で確認 厚労省が立ち入り調査 | NHK政治マガジン
厚生労働省は昨年度、労働者からの申告があるなど長時間労働が疑われる全国3万2025の事業所に立ち入り調査を行いました。
その結果、労使協定の上限を超えて残業させたりするなど、実際に違法な時間外労働が確認されたのは1万986か所に上りました。
ソース元記事より引用 2022年8月22日注目記事 違法な時間外労働 全国1万か所以上で確認 厚労省 立ち入り調査(NHK 政治マガジン)
今日もまた、この国の過酷で異常な労働実態が浮き彫りになりました。
厚労省の調査が入った事業所のおよそ3割強に、労働基準法を逸脱した時間外労働があったとのことです。
思えば、私が最初に就職した会社では、サービス残業が常態化していました。
(そして、仕事が終わらず残業している社員は、自ら進んで居残っている、という体にされていた)
また、次の会社では一見、残業代が満額支給されるホワイト企業のようでしたが、管理職は当たり前のように土日に持ち帰り仕事をしており、誰もが気付かないふりをする闇の一面がありました。
しかし、そもそも今回調査の入った事業所が、長時間労働が事前に疑われていたという事実を踏まえると、この調査結果の本当に恐ろしいところは、残りの7割近くの事業所は、厚労省のガサ入れに対して、何かしら言い逃れする方法や、対策を講じていたという事だと思います。
それこそ責任者が、私の実体験にもある「『社員が勝手に残業してただけで、ウチは悪くありまへん』」って言ったとか
また、今回の調査結果に対する、厚生労働省の見解がこちらです。↓
厚生労働省は「コロナ禍からの経済活動の回復が徐々に進む一方、採用を増やすまでには至っていない事業所が多く、今いる従業員に業務が集中した可能性がある。長時間労働は、健康被害につながりうるので、指導を徹底していきたい」としています。
ソース元記事より引用 2022年8月22日注目記事 違法な時間外労働 全国1万か所以上で確認 厚労省 立ち入り調査(NHK 政治マガジン)
コロナ禍に伴う人員不足が原因のような結論を出していますが、個人的に、問題はそこではないと思うのですよね。
長時間労働が常態化している職場の原因は、突き詰めれば、以下のどれかに該当すると思うのです。
- 不要な業務、打ち合わせが多い(もしくは不要な業務をいたずらに増やす社員、上司がいる)
- 定型業務、日常業務が執務書などでマニュアル化されておらず、業務が属人化している。(それゆえ、人を雇用しても教育がスムーズにできず、人材教育の手間の方が高くつく、として人員が増えない)
- ITツールの導入が進んでいない。または、知識のある社員がいないか、組織の上層部がIT導入に保守的・否定的
他には、「そもそも事業の将来性が無いのに、マンパワーでどうにか存続させている」とか
厚生労働省がどのように調査したのか、どのくらい真剣に調査したのかまでは分かりませんが、本気でこの国の労働環境を改善して生産性を上げるたいのであれば、違反した事業体に対しては、指導のみならず、もっと厳しい行政罰を課しても良いと思うんですよね。
あと、「長時間労働は、健康被害につながりうるので」とも言っていますが、そんなことはサラリーマンであれば、コンプライアンス研修とかで聞いて百も承知のことです。
労働者の皆様におかれましては、労働基準法およびコンプライアンスに対する正しい知識を身に着け、自衛することが大事です。(当ブログの色んな所で言っていることです)
昨今話題の某カルト宗教と同じで、無知なまんまブラック企業、ブラック経営者に洗脳されている限り、違法な事業所は無くなりませんし、労働生産性も上がりません。
[↓関連記事↓]